部下との信頼関係の築き方で重要なことは、部下を“成長”させることです。部下の中でも、とりわけ今の若手が、強い成長願望を持っていることや、それゆえ焦りすぎてしまうので、なるべく成長ステップを小さく刻み、ささいなことの積み重ねで成長している実感を与えてあげるのが上司の役割であることは、既に記したとおりです。
部下のほうもまた、上司に「自分を成長させてくれる」ことを望み、そういう上司を信頼する傾向が強いのです。
部下の理想は
「自分を成長させてくれる」上司
リクナビCAFEが実施した「上司に関するアンケート」で、入社3年目までの若手社員に「自分にとって理想の上司とは?」と聞いたところ、「自分を成長させ、導いてくれる」が42.7%と圧倒的多数で1位。2位の「仕事ができ、高いプロ意識が感じられる」の27.8%、3位の「リーダーシップがあり、組織を引っ張っていく」の21.7%を大きく引き離す結果となりました。(下の表を参照)
ただし、繰り返しになりますが、この成長は、若手本人の内面的なものではなく、「大型契約を取った」など、他者から見える成果の意味合いのほうが濃いのです。