前回、営業にとって、「説明」より「質問」が効果的であることをお伝えした。いよいよ、営業のプロセスに沿って、展開していく。まずは、見込み客の発掘。下手な鉄砲を数撃たずに、「質問」を巧みに使えば、成果は2~3倍に跳ね上がる。
見込み客を発見するのに、
現状をただ聞けばよい
営業で難易度が高いものとしてあげられるのが「見込み客発見」です。「どこに自社の商品・サービスに興味を持っている人がいるのか?」「その人をどのようにみつけるのか?」は大きな課題です。
この「見込み客発見」をどのように行なえばよいのか? ここで、質問型営業が大きな力を発揮します。
見込み客であるかどうかを調べるために「質問」を効果的に使いましょう。つまり、「お客様がどれぐらい興味・関心を持っているか?」「どれぐらいお客様が考えているか?」を見極めるためにお客様に質問すればいいのです。もちろん、ストレートに質問をすることもいいと思いますが、そうではなく、お客様の現状を聞くことで、情報を得ることができます。
大阪ガスの姫路営業所で営業のリーダーを担っている田中研吉氏は、いわゆる説明型中心の営業マンでした。お客様に対し、ガス機器や住宅設備機器の営業をし、家庭用燃料電池システム『エネファーム』や太陽光発電システムの提案をしています。安い商品ではないので、価格に見合うメリットや利便性を説明する必要を感じ、そうしていましたが、なかなか話を聞いてもらえませんでした。
その田中氏は質問型営業を取り入れることで、今までの売上と比較し、短期間で2.5倍の成果が出たと言います。