上海では、空車の場合、タクシーを拾おうとするお客さんが現れたときには、乗車拒否をしてはいけない。しかし、ソフトを利用してから、乗車拒否と思われてのクレーム件数が増えた、という。利用者側からもこうした声が出ている。

 もう一つ、タクシーを運転しながら、小さい携帯電話の画面を時々覗き込むことはたいへん危険だ。こうした問題の解決も課題として浮かび上がってきた。

 現在、タクシーを呼ぶソフトは主に2種類ある。ひとつは、中国版SNSのひとつである微信(WeChat)を運営する騰訊をバックにする「●●(●=口篇に啇)打車」だ。もうひとつは、アリババと同盟関係にある「快的打車」である。市場シェアを争うために、騰訊とアリババが20億元をつぎ込んでいるという。しかし、競争があまりにも激しくなり過ぎたのを見て、両社ともその競争の火をすこし弱くしようと動き出した。これがソフト利用応援金の減額につながった。

 しかし、最新の情報通信技術と伝統産業との結び付きによる、新しい市場の開発を巡る競争の火は、これからむしろもっと燃え上がるだろうと思う。