「猛暑日になるのは珍しいことではない」と錯覚してしまうほど、猛烈な暑さは当たり前のようにやってくる。しかし、6月上旬に猛暑日が出現するのは、数年に1度ほどという、かなりイレギュラーな事態なのである。

 北海道に衝撃が走ったのは6月3日のこと。北海道駒場では37.8度となる、観測史上最高気温を記録した。この日、35度以上の猛暑日を記録した全国18地点のうち、17地点が北海道という結果となった。

「全国最高気温ランキング」で見ると、1位の北海道駒場(37.8度)を筆頭に、上位10位を北海道が独占している。南からの湿った風が山を越えて、乾いた風となって吹き下ろす際に付近の気温が上がる「フェーン現象」が発生したためだと見られている。

 一方、猛暑日が続いたかと思うと、2日に九州、3日に四国、4日に中国・近畿・東海、5日に北陸・関東甲信・東北南部、6日には東北北部と、西から順に梅雨入りが発表された。多くのエリアで平年より早い梅雨入りが記録されたことを、補足しておきたい。

 6月下旬に突入した現在は、適度に暑い日が続いている。こうした経緯を見るにつけ、「今年の夏はやはりおかしいのだろうか」という疑念が湧いてくる。

5年ぶりのエルニーニョ現象で
「いつもとは違う夏になる」覚悟を

「6月10日に気象庁が発表しましたが、5年ぶりに発生したエルニーニョ現象が、この夏の気象に大きく影響し、この先不安定な天候になりやすいです。エルニーニョ現象が発生しなかった昨夏などとは、明らかに違うと意識したほうがよいでしょう」と警鐘を鳴らすのは、「一般財団法人日本気象協会」に勤務する鈴木和史気象予報士。

 気象庁ホームページの「エルニーニョ監視速報No.261」では、「太平洋赤道域の状況はエルニーニョ現象もラニーニャ現象も発生していない平常の状態を示しているが、エルニーニョ現象の発生に近づいた。夏には5年ぶりにエルニーニョ現象が発生し、秋にかけて続く可能性が高い」と記載されている。