Q.出版のKADOKAWAとニコニコ動画を手掛けるドワンゴが10月1日に経営統合しました。この統合には歴史的にどのような意義や時代の背景があると思いますか。

プラットホームとコンテンツの統合効果は大きい

A.もともとサブカルチャーと呼ばれていたアニメやマンガ、コンピューター系のメディアに強かったKADOKAWAと、ネットゲームで創業し着メロをヒットさせ、さらにニコニコ動画というプラットフォームを作ってサブカルチャー文化を広めてきたドワンゴは親和性が高いと判断したのでしょう。

 KADOKAWAグループは広くコンテンツを押さえていますが、ネット上のメジャーなプラットフォームは保有していません。

 一方、ドワンゴは国内がメインではあるものの、ニコニコ動画という大きなプラットフォームを持っています。また、技術力も非常に高くデータセンターの運用からアプリ開発まで高度なレベルでこなすことができます。

 新たに開始する新サービス「ニコキャス」のプロトタイプを見せてもらったのですが、これはモバイル端末でのお手軽動画配信という世界的にニーズがあるサービスを大々的に展開することが可能なものです。

 そこにKADOKAWAグループのコンテンツが加われば、その勢いをブースト(増幅)させることができるでしょう。