「もうすっかりおじさんになっちゃったよ~」
笑いながらベルトの上に乗っかったお腹をなでる男性、あなたも一度は見たことがありませんか?でも、そのメタボ腹は、“おじさん”の代名詞なのでしょうか。年を重ねてもかっこよくあり続けるより、美しくあり続けるより、衰退していくことの方が“普通”なのでしょうか?
年を重ねるにつれて、するべきこと、守るべきものも増え、それなりの意志がないと、自分の身体づくりのための時間を作ることが難しくなるのは事実ですよね。そうすると、時間と引き換えにお金で「手軽さ」を手に入れてしまおうとすることも否定できません。
カロリーゼロ、糖質オフ飲料が誘発する
“2つの落とし穴”
たとえば「カロリーゼロ」「糖質オフ」「カロリーオフ」などとうたわれているドリンク類。これらの商品に「引き締まった身体になります」「痩せます」といった表示がされているわけではありません。でも、いつものドリンクをこれらの商品に置き換えるだけで、もっとかっこいい身体になれるような(戻れるような)気持ちになっていませんか?
実際には、日常的に飲んでいる方の方が「これさえ飲んでいれば大丈夫」なわけでも「摂った脂肪や糖分が帳消しになる」わけでもないことをよくおわかりかもしれません。これまで食事指導をしてきた中でも、
「『なんとなく良さそう』と思って口にしているものほど、むしろ、デメリットに働くことの方が多い」
そう感じざるを得ないことがほとんどでした。その大きな要因は、「カロリーゼロ」「糖質オフ」「低カロリー」などと表示されているドリンクのほとんどに使用されている人工甘味料です。人工甘味料がもたらす身体への影響については、専門的に取り扱っている書籍などをご覧いただければと思いますが、今回お話ししたいのは、食習慣にもたらす悪影響です。
人工甘味料を用いれば、カロリーや糖質を抑えることができます。でも、その一方で、人工甘味料は“太りやすい食の嗜好”と“自分への言い訳”を誘発しやすいものです。