ビジネスモデルは関係者間のコミュニケーションツールにもなる
川上:顧客満足度のアンケート調査結果は、結果的に「利益」にも結びつきましたか?
星野:その話で言うと、アンケートの内容は「全体の満足度」に関する質問が4分の1あって、この部分があるポイントを維持しないと「利益」にも「リピーター」にもつながらないことが分かっているんです。残りの4分の3の質問については、お客様も「不満がなければいい」と考えている。
逆に言えば、この4分の3の質問で「非常に満足」をとったとしても、それが全体の満足度には、あまり影響しないのです。
川上:ということは、特に利益に影響の出る「全体の満足度」の項目について、徹底して高い数値を維持しよう努めているわけですね。
星野:そうです。アンケートは、私たち運営会社の経営陣と投資家の利害を一致させる役割もあるんです。
川上:今のお話は、ビジネスモデルはどんなときに使えるか? という話に通じますね。僕は「コミュニケーションツールになる」という言い方をしていますが、顧客満足と利益について、そのビジネスモデルを明確に提示できれば、投資家や融資先への説明に説得力が増しますよね。
星野:まさにそうで、具体的数値に基づいてアンケート分析をした上で、「ここが問題になっているから、ここに投資しなければダメです」という具合に投資家に話ができますから、理解してもらいやすいですね。
川上:本日は、貴重なお話をしてくださり、どうもありがとうございました。
星野:こちらこそ、ありがとうございました。(完)
※次回は、11月27日(木)に掲載。ゼビオ株式会社代表取締役の諸橋友良氏にご登場いただきます。