リピートしてもらうためには圧倒的な満足度が必要

川上:サービスの入口から出口までをすべて補足するということですね。アンケートの評価方法を詳しく教えていただけますか?

星野:3、2、1、0、―1、―2、―3の7段階で、3が「非常に満足」で、―3が「非常に不満」になります(下図参照)。
 当初は、施設あたりの平均が2.5点を目指してきました。しかし、さらにそれをマネジメントしやすいように、7段階のうち「非常に満足」の「3」が50%、「満足」の「2」が45%になるのを目標にするようにしました。つまり、この時点で95%。残りの「0」から「―3」までの4つは、「トータルネガティブ」と呼んでいて、これは全体の5%以内に収めようとしています。

非常に満足の「3」で50%を、満足「2」とやや満足「1」で45%を、どちらでもない「0」~非常に不満「―3」までの4つ(トータルネガティブ)を5%以内に収めるというのがアンケート結果の目標数値になる。

 

川上:なるほど。これだと平均値よりもかなり現場をコントロールしやすいですね。2.5を目指せと言うよりも、現場が積極的に満点の3点を目指すと思うので。とはいえ、かなり高い目標数値ですね。

星野:そうですね。でもホテル業界でリピートされるには、このぐらいの数値目標は必要です。だって旅先の旅館を選ぶときって、泊まったことのない旅館やリゾート施設に行きたいと思いませんか? 
 それでも「また星野リゾートに泊まりたい」と思ってもらうには、圧倒的な満足度が必要です。それを数値化、可視化したものが、アンケート調査結果です。