年の瀬の大掃除に、本棚も整理しようと思っている人も多いだろう。
しかし、いったいどんな本を残し、どんな本を処分すればいいのだろうか。
本棚には実はルールがある。
それを知っているか、知っていないかの違いで、あなたの未来の読書、ひいては教養に差が出てくる。

優れた経営者に
本を読んでない人間はいない

 読書が趣味の人間は、本の置き場に困る経験をよくしているだろうと思う。私も、最低でも年間で200冊は本を読む。そこで問題になるのは本棚である。

 気分が赴くままに本を買っていると、本棚はすぐにいっぱいになる。ただし、そこで買う本の量をセーブするのは愚かな人間のすることである。 気になった本は、片っ端から買うべきだ。
 自分の好きなジャンルの新しい情報、仕事で関わっている業界の最先端の知識、テレビで見て興味を持っていた最新の科学について、本を読めば読むほど、昨日まで知らなかったことを知ることができる。

 多くの本を読めば、本を読まない平凡な人とは違った人間になれる。優れた経営者たちや、クリエイティブな人間に、本をたくさん読んでいない人間はいない

 私はあるときまで、読んだ本はすべて自宅に保管していた。本棚からは本が溢れ、それを廊下に積むせいで狭くなって転んでしまうなど、人間としての生活に支障が生じることも仕方ないと諦めていた時期もある。まさに本末転倒だ。しかしあるとき、これでは本棚を持っている意味がないと気がついた。そのときから本棚を見る目が変わった。
 本棚をどう扱うのが良いのかあれこれ試した結果、得られた「私の理想の本棚」の条件がある。