「返報性の原理」は、社内政治を考えるうえで重要なテーマです。ご存じのとおり、「返報性の原理」とは、相手に対して何らかの価値あるものを提供することで、相手が自分に対して報いなければならないと強く感じることです。これは、影響力の源泉となります。なぜなら、相手が「報いなければならない」と思っている心理をテコに、その人にこちらの意図に沿った行動を自主的にとってもらえる可能性が高まるからです。政治力の有無は、どれだけ多くの人に「返報性」を感じてもらえているかにかかっていると言えるのです。

協力的なネットワークをつくる方法

 政治力とは、「人を動かす力」です。

 そのため、政治力の有無は、どれだけ多くの人に「返報性」を感じてもらえているかにかかっていると言えます。

 そこで重要となるのは、まずはじめに、あなたができるだけ多くの人に「何らかの価値あるもの」を提供する必要があるということです。職場では、そのチャンスは無限にありますから、それを最大限に活かせばいいのです。

 たとえば、困っている人がいれば助けてあげる。小さなことでもかまいません。コピー機の操作で手間取っている人がいれば、操作方法を教えてあげる。仕事で悩んでいる部下がいれば、相談に乗ってあげる。他部署のトラブル解決に、手を貸してあげる……。

 こうしたことを、日頃、地道に積み重ねておけば、いざ、あなたが困ったときには手を差し伸べてくれる人が現れるでしょう。あるいは、何かお願いごとをしても、快く引き受けてもらえるはずです。

 もちろん、誰かがあなたに「価値あるもの」を提供してくれたときには、それに対する何らかの「お返し」をしなければなりません。こうして、お互いに「返報性の原理」を働かせることで、好意的な人間関係を深めるとともに、信頼関係を構築することができるわけです。

 このような協力的なネットワークを社内に広く深くつくることができれば、あなたは一定の政治力を手にすることができるでしょう。