あと1週間あまりで、年末年始の休みに入る。日頃読めなかった本にゆっくり目を通したい、あるいは帰省の交通機関の中で読むには何がいいかな、と思案している人も多いだろう。クリスマスのプレゼントに本を贈るというのも、なかなか素敵だ。そこで、先日公表された書籍・雑誌流通、二大大手の日本出版販売(日販)、トーハン、そしてアマゾンの2014年ベストセラーランキングをお届けする。

妖怪、アナ雪、半沢強し

 日販、トーハンで首位に輝いたのは『長生きしたけりゃふくらはぎをもみなさい』(アスコム)。「ふくらはぎは第二の心臓! 1日5分もむだけで高血圧、糖尿病、足・腰の痛みを遠ざける最強の健康法!」と謳う健康本。TBSテレビ『金スマ』など多数のメディアで取り上げられ話題となり、ミリオンセラーとなった。

 さらに2014年の特徴としては、日本と世界中で大ヒットとなったアニメ関連がトップテンに入ってきたこと。テレビ、映画にとどまらず、玩具、ゲームとマルチメディアでの展開した『妖怪ウォッチ』(小学館)の攻略本2冊が、amazonの和書総合でトップテンにランクインした。「レリゴー」が流行語ともなったアナ雪こと『アナと雪の女王』〈偕成社〉の小説版も、日販(8位)、トーハン(9位)ともにトップテン入りした。

 もう一つが、当代の人気作家が今年も強みを発揮したこと。池井戸潤氏の『銀翼のイカロス』(ダイヤモンド社)が日販(3位)、トーハン(5位)とベスト5入り。『銀翼のイカロス』は半沢直樹シリーズ最新作で、2014年も半沢直樹人気をうかがわせる結果となった。