自社のコア領域をしっかり守ることで
優れた外部企業と連携できる(和田)

――和田社長は、自分たち(OBC)としてタレントマネジメント分野に乗り出すことは考えなかったのでしょうか?

和田 OBCのコアコンピタンスは、中堅中小企業のお客様のための基幹業務システムです。テクノロジーはマイクロソフトのもの、ビジネスとしてはパートナー経由で、当社はパッケージソフトにフォーカスすると決めています。

 基幹系システムだけでも、やらなければならないことはまだまだたくさんあります。我々がきちんと基幹系システムを構築し、それをオープンで、色々なソリューションと連携できるものとする。自前主義の会社も多いですが、OBCは自分のコアコンピタンスの基幹系をしっかりとやることで、サイダスのような優れたコンテンツと連携することができるのです。

――松田社長は、タレントマネジメントを導入しているのは大手企業中心で、その他の企業にはなかなか広がらないと指摘されていました。その要因はどこにあるのでしょう?

松田 タレントマネジメントというと、SAPのサクセスファクターズ、オラクルのタレオという大手IT企業の2製品が有名です。これらは大企業向けの製品で、それ以下の企業が導入するには投資額が大きすぎることが、導入が進まない要因の1つです。

 もう1つは多くの企業の場合、人事の仕事は専任部署というよりも、いくつかの仕事を兼務しているケースが多いことでの影響です。兼務で仕事をしている場合、マニュアルを熟読してタレントマネジメントシステムに取り組む時間がありません。ほぼマニュアルレスで使えるくらいでないと定着しません。

「サイダス」+「OBCの人事奉行」という組み合わせは、安価に導入できること、そして人事奉行のデータをそのまま生かすことができることでタレントマネジメントを導入しやすいという強みがあります。

 多くの企業の皆さんが課題とされている人材育成問題が、サイダスを導入しただけですぐに解決するとは思いません。ただ、タレントマネジメントで社内の人材を可視化していくことで、解決への第一歩となっていくのではないかと思います。人を育てる、後継者を育成するにはアナログコミュニケーションが不可欠です。そこに向かうための指標作りとなるのがタレントマネジメントです。

和田 いきなりタレントマネジメントといっても馴染みがなく、自分たちに導入できるだろうかと臆してしまう方もいるかもしれませんが、最初は人材データの整理として人事奉行から入ると、タレントマネジメントにつなげていきやすいのではないでしょうか。すでに人事奉行を使っているのであれば、そのデータをそのまま活用できますから、余計に移行しやすいと思います。

松田 外資系のタレントマネジメントシステムと異なり、今回の提携で提供するサービスは、日本の企業の皆様にも馴染みやすいものとなっています。目標管理、人と人をつなぐ、どんな勉強をしているのかレジメ作り、目標管理といったものを見える化していくことで、従来の給与計算をする人だけが見るものだった人事システムを、皆で、毎日見て、確認するものへと変えていきます。