これは石川遼フィーバーに沸く男子プロゴルフ界も同様だ。

 人気が最盛期にあった1983年には、男子ツアーの試合数は年間47試合あった。が、人気低迷に不況が追い打ちをかけ年々減少。2007年には半数近い24試合になってしまった。そこに現れたのが石川遼。史上最年少の15歳でプロツアー優勝。一躍時の人になり、男子プロゴルフにも注目が集まった。今年、男子ツアーは1試合増え25試合となり、テレビ中継も増える傾向にある。これもすべて石川遼効果といえる。

 プロにとって賞金稼ぎの場である試合が増えるかどうかは死活問題。その点で石川は救世主的存在だが、人気を16歳の少年ひとりに頼っている状況は情けない。歓迎し、大事に育てるのもいいが、注目度が高まったことを機に選手個々がプロの凄さをアピールし、新たなファンを獲得するため奮起すべきなのだ。

選手人気に
左右されない努力も

 1人のスターに人気が左右される状況は「底が浅い」ことを示している。関係者は、この流れを不自然と受け止め、選手育成システムを考えなおしたり、選手の意識改革を促すなど、そのスポーツを原点から見直す努力が必要になる。

 “スター頼み”の日本スポーツ界――。

 スター選手の登場に、ファンやマスコミ、そしてスポンサーや協会までもが一喜一憂。このような状況では、日本スポーツ界の未来はとても明るいとはいえないだろう。