部下一人ひとりは高い能力を持っているのに、チームの成果が上がらないことがある。逆に、ふつうの能力のメンバーなのに、チームとして凄い業績を上げることもある。ここに課長のチーム運営力の差が出る。メンバーが心からやりがいを感じ、全力を尽くすことができればチーム運営はうまくいく。そのためには課長としての志を立て、メンバーに力強く伝えることだ。「日本一になろう」と志を立てたチームがどうなったか、実例を紹介する。

課長としての志を立て、メンバーに力強く伝えよう

 あなたのチームのメンバーは心からやりがいのある仕事だと思って働いているでしょうか。メンバーの一人ひとりが、やりがいがあると思っていればすばらしい。やりがいを満喫しながら、喜びに溢れ働いていればチームの運営はうまくいきます。

 しかし、そういう職場はまれです。ふつうは毎日をなんとなく過ごしています。会社が立てた目標もある程度は頑張って取り組みますが、本気にはなっていません。仕方なく義務感でやっていることが多いものです。

 ですから、できる範囲で努力はしますが、自分の持っている力のすべてを出し切るところまではいっていません。なぜ、そうなってしまうのでしょうか。

 志がないからです。生活のため、他に仕事がないから、仕方なくやっているからです。

 そこで、チームのメンバーに課長としてのあなたの志を立てて、力強く伝えてみましょう。