日本初の家事代行サービス会社として急成長しているベアーズ。そのサービスはベアーズレディと呼ばれるサービススタッフに支えられています。ベアーズレディの平均年齢は50歳代で、ほとんどが今まで働いたことがないごく普通の主婦。専業主婦たちが家事のプロとしてイキイキと働く現場の秘密に迫ります。

高橋ゆき専務。自身も主婦であり、母である。「数年単位でベアーズを利 用する期間と、利用しない期間をつくります。そうして、お客様の気持ちを理解す るよう努めています」

専業主婦を戦力に

「夫婦共に残業が続くと、家の中は荒れ放題で…」「会社帰りに保育園へお迎えに行き、夕食、お風呂……。忙しくて猫の手も借りたいくらい」

 結婚しても働き続ける女性が増え、夫婦共働き家庭の割合は年々増加しています。仕事から疲れて帰宅すると、山積みの家事が待っていて、さらに疲れが増す……という状況に頭を悩ませている家庭は少なくありません。共働き家庭以外でも、出産直後の女性、高齢の夫婦、病気や高齢の家族を抱える介護者……など、家事支援のニーズは高まっています。

 そうした中、ベアーズは従来からあった富裕層向けのお手伝いさん、家政婦さんとは異なる「家事代行サービス」を提供し、急成長しています。「家事代行サービス」は、掃除、洗濯、子どもの送迎などさまざまな家事を定額で代行するもので、ベアーズでは1時間当たり3300(税抜)円、2 時間から利用できます。

 このサービスの核となるのが、約4300 名のベアーズレディと呼ばれる20~80歳代のサービススタッフなのですが、そのほとんどが働いた経験のない専業主婦たちです。

 主婦として普段から家事をやっているとしても、プロとして家事代行サービスを提供するのは簡単なことではありません。専業主婦だった女性たちが、プロのサービススタッフとして笑顔で仕事をしているのはなぜでしょうか?