また、物流にも大きな変革をもたらすのは間違いない。2013年12月に米Amazone.comはドローンを使用して、注文から30分以内に商品を届ける「Amazon Prime Air」を発表した。以降、カナダなど、米国外で実験を繰り返してきたが、今年3月、アメリカ連邦航空局の認可を得て、米国内での実験を行えるようになった。

今年1年で日米市場は2倍の成長
プライバシー侵害、業務妨害も増加か

 将来の10兆円市場をにらみ、ドローン市場には多くのメーカーが参入している。競争により価格も下がり、米国家電協会は今年1年で一般の消費者が40万機のドローンを購入し、市場は1億3000万ドルに成長すると試算している。これは14年の2倍以上の数値だ。

 日本においても、家電量販店にドローンが並び、安いものであれば1万円以下で購入が可能だ。そうなってくると、やはりトラブルも多くなることが懸念される。そのさきがけとなったのが冒頭でも挙げた2つの事件だ。

 官邸屋上で発見されたドローンだが、製造元は中国のメーカーDJIだ。2006年に資本金約3000万円で創業され、その歴史は10年に満たない。しかし、フォーブスによれば、DJIの2014年の売上高は約5億ドル。企業価値は100億ドルと評価された。経済産業省はDJIがドローンの世界シェア7割を握っているとしている。DJIが販売するPHANTOMシリーズは累計販売台数が100万台に及び、日本国内でも昨年だけで約1万2000台を販売。中国製のドローンが使用されたことで、さまざまな憶測を呼んだ官邸の事件だが、シェアから考えると、当然のことであったわけだ。

 DJIは今年、日本国内で、昨年比約2倍の20億円の売上を目指している。5月には新モデル「PHANTOM 3」を発表した。4Kカメラを搭載したモデルが 17万5000円、フルHDカメラを搭載したモデルが13万9800円。従来のラジコンと同様のリモコンで本体の操作を行うが、スマホやタブレットを接続することができ、ドローンで撮影している映像を生で見たり、リアルタイムでインターネット配信することも可能だ。