ドローン問題は社会的課題解決の格好の例題
出題「あなたが思う対策を述べよ」
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こんにちは。鈴木寛です。
「空の産業革命」と期待されている小型無人機「ドローン」ですが、総理官邸への侵入事件等の一連の事件やトラブルを受けて、テロ対策や規制の必要性が論じられ、政府や議員の間で規制法の制定を目指す動きもあります。ドローンをめぐる問題は、私たちの社会がイノベーションのリスクとチャンスに直面したとき、どのように対応すべきかを問う典型的な事例です。
言うまでもなく、事件を教訓にした対策が必要です。すでに他国では政府の重要施設一帯の空域飛行やユーザーの見えない範囲での飛行を禁止するといった措置が取られています。そうした一方で、規制が行き過ぎてドローンの利用が伸び悩むと、新たな社会問題の解決やビジネスの芽を摘み取り、国際的なイノベーション競争に遅れを取りかねません。
本件は、社会的な課題を解決するプロジェクトの企画・立案・実行を行う「ソーシャル・プロデューサー」を育成する私から見れば、学生や若者に課す格好のケーススタディに思えます。慶應SFCの「すずかんゼミ」受講を希望する学生の選抜試験の問題にふさわしいテーマです。
せっかくの機会ですので、「入ゼミ試験」の模試としてレポート試験を出題してみます。あなたが学生であれば、原稿用紙1、2枚程度の分量で書いてみましょう。通勤電車内のスマホでお読みの社会人の方は、頭の体操代わりに方向性だけでもイメージしてみてください。
(問)先般、小型無人機ドローンが総理官邸に侵入する事件や墜落トラブルが相次いで発生した。その一方でドローンは様々な産業的応用が期待されている。ソーシャル・プロデューサーの観点から、あなたが思う対策を述べよ。