「大人の部活」で学べること
田中氏の言うところの草野球、大人の文化祭は、最近では「大人の部活」と表現されることもあるようです。今までお話ししてきたように大人の部活として、パラレルキャリアは、まずは楽しくやればいいわけです。
しかし、結果的には、大人の部活を行なうことで、多くの学びも存在すると筆者は考えます。
大人の部活では、多様な人たちがさまざまな企画を立てていくわけですが、誰かに強制されてやるわけではありません。また、本業の地位や肩書が通用するわけでもありません、ひとりの人間として、自発的に部活の企画に何が貢献できるかを考えるわけです。自分を振り返って、些細なことでもいいから何が貢献できるかを考えることは、社会の中で生きる自分という存在の能力開発にとって多くの気づきがあります。
また、多様な意見を受容する力が身につきます。くわえて多様な意見をほっておくだけでなく、その中から新しい方向性を紡ぎだそうという意識が生じてきます。
第2回でお話ししたサポートプロジェクトやプロボノでは、異なる会社の人たちと接して、本業とは異なる多様な視点に気がつき、多角的な角度からお客様とコミュニケーションできるようになった、という感想を多く聞きます。
とはいえ、繰り返しになりますが、まずは楽しむという気楽な心構えがあればいいのではないでしょうか。プロボノにおいても、初めて知り合った人同士がチームの中でなじんでくると、通称「ウラボノ」と呼ばれる飲み会が盛り上がることが多いそうです。
パラレルな人生で、楽しい時間を過ごしましょう!