ひとり飲みができないのは自意識過剰?

 もちろん、他の幹事団のメンバーは、ひとり飲みの達人ばかりです。筆者が「ひとり飲みはつらい」と訴えたところ、「それは自意識過剰だ」とアドバイスを受けました、要はひとり飲みなんて自分が楽しければいいのだから、周りの目は気にする必要はない、ということなのです。

 話したければ店長やお客さんと話してもいいし、話したくなければビールを飲みながら読書をしていてもいい、というわけです。なるほどと思いながら、事前の宿題である、ひとり飲み2回のノルマはなんとかこなしました。

 しかし正直なところ、依然として筆者はひとり飲みが苦手です。自然体のまま店で過ごせばいいと頭ではわかっていても、なかなか実際の行動としてはうまくいかないわけです。筆者の人見知りの性質そのものは、簡単には変わらないようです。

人見知りでも、パラレルキャリアは楽しい!

 ここで、人見知りだとパラレルキャリアは楽しめないのでは、と疑問を持つ方がいらっしゃるかもしれません。社会活動ではいろいろな人たちと出会うわけですから、当然、初めて会う人とのやりとりも生じます。

 ところが人見知りの筆者でも、パラレルキャリアは楽しく実践できています。なぜでしょうか。

 まず、社会活動で出会う人が、すべて見知らぬ人であるわけではありません。仕事や家庭以外の第3の場で、志なり趣味なり、なにか気の合うなじみの人たちとの活動が中心になるわけです。つまり、なじみの友人と過ごす場でもあるわけで、これは人見知りであっても安心です。

 一方で、見知らぬ人との交流もあります。ただ、多くの社会活動では、見知らぬ人同士が交流するための工夫をさまざまに凝らしています。自己紹介の時間をとる、対話が円滑に進む仕掛けがあるなど、方法はさまざまです。

 筆者の場合、初めて会った人との場合、会話のきっかけに悩むことが少なくありません。ただ、社会活動ではきっかけが意図的に用意されているので、話しやすく感じます。また、その場にいるのは、同じ興味のテーマに集まってきている参加者になりますから、そのテーマについての話は弾みます。

 もちろん、いつも最初は緊張しますが、次第に楽しめるようになります。