徐々に明らかになるグーグルの動向
小型自動運転車は、自社の試験場と公道で走行

講演するグーグルXのCris Urmsonh氏 Photo by Kenji Momota

 1年ぶりに、グーグルXの自動運転部門ディレクター、クリス・ウルムソン氏の講演を聞いた。

 米デトロイト郊外、アナーバー市。ここは、日米欧韓に加えて中国の自動車メーカーや自動車部品メーカーの研究開発拠点が集積するエリアだ。

 この地で初めて、無人移動体の業界団体・AUVSIが自動運転のシンポジウムを開催した。参加者は1年前のサンフランシスコ開催の約2倍となる900人程度まで膨れ上がった。年間を通じて最も大きなAUVSIのイベントは、飛行機・ロケット・ドローン等の無人飛行体を主体としている(本連載で今年5月に紹介)。民生用の自動運転カンファレンスは、そこからのスピンアウトである。

グーグルの自動運転車はレーダー等で周囲の状況を把握しながら走行する
グーグルの自動運転車がレーダーやレーダー等を活用して自車の周囲情報を検知している様子
グーグルは自動運転プロトタイプの生産を、ミシガン州内の自動車関連事業者に委託している
グーグル独自の走行試験場内を走行する自動運転車。開発メンバーが歩行者に扮して実験を行う様子。以上写真4点はグーグルの発表資料を筆者撮影

 昨年の講演では、当初2014年夏に公道での実証試験を開始としていた小型自動運転車について「実証試験の開始時期はかなり遅れる」と説明。実際、実車による走行は2015年春過ぎから始まった。

 今回の講演はシンポジウム2日目のオープニングとなるキーノートスピーチで、昨年の15分間の倍、30分間だった。会場内では、滅多にお目にかかれないグーグルXのプレゼンに興味津々で、多くの人がデジカメやスマホを前方スクリーンに向けた。注目の的は当然、小型自動運転車の技術的な詳細だ。

 グーグルが独自に設置した試験場内を走行する様子。夜間に走行する様子。自動運転と人間による運転との加減速の具合を比較した図表。グーグル本社があるカリフォルニア州マウンテンビュー市付近での走行で、周囲の状況をライダーやレーダーでデータ収集しながら走行する様子。そしてミシガン州内の生産委託先のファクトリー内の様子等がスクリーンに映し出された。

 生産委託先だが、ウルムソン氏は「ラッシュのファクトリー」と述べている。このラッシュとは、フォードのレース及びハイパフォーマンス系の車両開発を請け負うジャック・ラッシュ氏率いる企業を指す。ラッシュは全米最大規模の自動車レースシリーズ、NASCARスプリントカップシリーズでトップランクのチームとして名高い。

 なお、今回の講演の後、会場内からの質疑応答の時間は設定されていなかった。