営業成績のいい社員=優秀
そんな時代は終わった!?

 ただ、営業に対する会社の期待が変化してはじめているのは事実。では、これから営業はどうなっていくのでしょうか?

 もちろん会社も営業職が不要になってきたとは思っていません。しかし、仕事ぶりを営業成績だけでなく、プロセスで管理をしたいと考えるようになってきたようです。それだけ営業を科学的に分析して、戦略を立てようとしているのかもしれません。

 ちなみに筆者がリクルートに入社した当時、営業成績のいい社員が「優秀」というレッテルを貼られ、やたらとチヤホヤされました。振り返れば、扱う商品やサービス力、営業による提案力や人間関係構築力などで、取引先から受注する金額に大きな差が出ることが多かったからかもしれません。もちろん、あくまで募集広告(求人、住宅、旅行など)ですから、効果の保証はできません。

「君に予算を預けた、好きにしてくれていい」

 と言われるくらいになることが、優秀な営業と呼ばれるためには必要な時代でした。

 ところが最近、そんな営業職が社内でチヤホヤされなくなってきたのは間違いありません。取引先からの問い合わせを増やすためのCRM戦略(顧客管理)の強化を図り、営業にはSFAを導入。アクセス解析や標準化されたサービスの説明。やるべき基本行動が明確になり、営業担当による営業成績の差がつきにくくなりました。

 20年前のようにトップ営業が「君にしかできない」と思われるような受注を取ることは少ない時代になったのです。ゆえに、本社管理部門が基本行動をマネジメントして、

「君は顧客へのサービス説明の機会が他の営業よりも少ない。だから、営業成績が平均から15%低いのではないか?」

 というような指摘が可能になりつつあります。これは様々なネット広告のエージェンシー(代理店)などでも導入されている仕組みで、社員の基本行動の標準化がすすんでいます。クリエイティブやキャッチコピーにも関わる、広告営業の活動までもが機械によって管理され始めているのです。