自分にまったくそのつもりがなくても、無意識で人をイラつかせてしまうことがある。その代表例だと筆者が思っているのが、「iPhoneから送信」問題だ。
ご存じの方も多いと思うが、「iPhoneから送信」とはiPhoneからメールを送る際に表示される文末の署名。しかし、周囲に聞いてみると、この署名付きでメールを送ってくる人の評判がすこぶる悪い。Googleで「iPhoneから送信」と検索してみても、予測で「うざい」と出てくるほど、人をイラつかせている。Google先生が「うざい」と言うくらいなのだから、よっぽどうざいのであろう。
世の中にはさまざまなマナーがあり、それに反すると不評を買う。最近では、インターネットやデジタルツールの普及によって新たなマナーが追加されている。この新たなマナーは明確な合意がなされていないものが多く、人によって受け取り方もバラバラだ。だから無意識で人をイラつかせてしまうことになる。
「iPhoneから送信」問題は、「それくらい別にいいじゃないか」と考えている人や、そもそも気にしてすらいない人がたくさんいる。その一方で、「うざい」と感じる人も存在し、「新しい時代のマナー」として議論になることが度々ある。
「iPhoneから送信」は自己主張なのか
なぜ、「iPhoneから送信」は、こんなにも人の心を逆なでするのだろうか。
よくある意見としては、「iPhoneを使っている自分を誇示しているように見える」というものだ。たしかに一部のiPhoneユーザーは、「iPhoneこそが、一番イケてるスマホ」と思っている節がある(アップル製品全般にも言えることだが)。そうした不遜な態度を、「iPhoneから送信」という署名から読み取る人がいるのだ。
つまり、「iPhoneから送信」という何気ない一文が、「自己主張」だと受け取られてしまうのである。なかには、「iPhoneの宣伝かよ!」と感じる人もいる。