なかには、忙しいことをアピールするために、パソコンでメールを送る際にも「iPhoneから送信」とわざわざ付け足す強者もいるようだ。「iPhoneから送信」は、「私は今とても忙しいのです」と訳すことが、新時代のマナーなのだろうか。

意識が高い人がイライラする理由

 さらに、「iPhoneから送信」が嫌われる理由として、「iPhoneから送信」という署名を付けてメールを送ってくるのはデジタルのリテラシーが低い証拠であり、そういう意識が低い人を見ているとイライラする、といった意見もある。

「iPhoneから送信」という署名が付くのは、iPhoneの初期設定によるものだ。簡単な操作で変更することができるのになぜ変えないのか、というわけである。

 無茶苦茶な意見ではあるが、確かに「リテラシーが低い」という指摘は当たっている部分がある。なにを隠そう筆者も、この初期設定をいまだに変えていない。イライラする人がいることがわかっているため、メールを送る際は「iPhoneから送信」を手動で削除するが、たまに忘れてそのまま送ってしまうことがある。

 手動で削除するくらいなら、なぜ初期設定を変えないのか。意識が高い人は、そう感じるのであろう。「意識が低くてすみませんでした」としか言いようがないが、ほとんどの人は筆者と同じように「なんとなく」で過ごしてしまっているのだ。

 これからも未解決のまま続いていくであろう「iPhoneから送信」問題。こんなに面倒臭いことに巻き込まれるくらいなら、さっさと初期設定を変えてしまうことが一番だとは思うが、アップルの創業者、スティーブ・ジョブズ氏が遺した名言「今日が人生最後の日だとしたら、今日やろうとしていることは本当に自分がやりたいことだろうか?」を思い出して、思い留まってしまうのである。

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