そのハードウエアは、フランス、イタリア、スペインなどで導入されている欧州の小型EV車両規格「L6e」を意識している。仕様条件としては、車両重量が350kg以下、定格出力4kw以下、そして最高速度は45km/h以下である。

インテリアも布製。前席は回転式で乗り降りが楽 Photo by Kenji Momota

 走る場としては、「ゾーン30」をイメージしている。これは、欧州で設置が進む、最高時速30km/h以下の「街の中の細い道」だ。今回の「プロトタイプ01」では、例えばオープンカフェの敷地内に乗り入れて、椅子やテーブルのすぐ脇に停める。

 こうした「イメージ」を実現する「サービスモデル」については、他社との協業を主張する。だが、それだけでは、事業の中核として明らかに弱い。協業するにしても、自社でサービスモデルをより具体的に発案し、その実証試験を積極的に行なうべきだ。

もっと嫌われ者になれ

「rimOnO」が活躍できるビジネス領域の多くは、シェアリングエコノミーのなかにある。

 ここでの成功者は、いまのところ、ライドシェアのUberやLyft、また民泊のAirbnbなど、その存在自体に社会から賛否両論ある企業が目立つ。既存産業にとって彼らは、破壊者であり嫌われ者だ。

 一方、「rimOnO」は「良い子」のイメージが強い。これは、伊藤氏と根津氏のキャラクターが反映されているからだ。口では「世の中の常識をぶち壊す」というものの、「良い子」の殻がまだ破れていない。両氏にはもっと社会に対して強烈なインパクトがあり、自動車産業界から見て「相当エグイ」ビジネスモデルを考案し、そして早期に実現してほしい。

 現状で同社の事業ロードマップは、日本版L6e導入が実現するまでは、(1)既存のミニカー規格に対応した、一人乗りモデルを2017年夏頃、目標販売価格100万円で50台量産。(2)協力自治体で、2人乗りモデルの実証試験。そして、(3)日本版L6eが導入された後、2人乗り市販モデルを最終目標価格40万円前後(月1000台相当)としている。

 これはこれとして、「rimOnO」にはさらなる「大風呂敷」必要だ。

「アイツら、何考えているンだ!!」と、霞が関や中京地域の企業が目くじらを立てるような、破壊者的発想に期待したい。