部下からの相談に膨大な時間を奪われる40代のマネジャー。自分の時間を確保しつつ、部下の育成にもなる一石二鳥の相談の受け方はないだろうか?マネジメントを上手に行いながら、自分の仕事でも成果をきちんと出せた人の工夫とは?シリーズ最新作『40代を後悔しない50のリスト【時間編】』から、一部を抜粋して紹介する。
40代となると、多くの人が管理職か、役職上は管理職でなくても職場のリーダー的な役割をこなすようになります。
そこで問題になってくるのは、自分の仕事と部下(後輩)の仕事を行うための時間のバランスです。真面目な人ほど、どちらにも平等に時間を割こうとします。
しかし、誰に対しても良い顔をして一つ一つ対応していると、次第に自分の仕事が回らなくなるジレンマを多くの40代は感じているのではないでしょうか。
持ち時間は誰もが一定です。一日が24時間なのは変わりません。したがって、マネジメントに時間を割けば、自分の時間は必然的に減るわけです。「来るもの拒まず」とは聞こえがいいですが、単純に自分の時間を奪われ放題にしておくと、今度は自分時間を必死に補おうとするので、遅かれ早かれ消耗していくことになります。
優秀なプレーヤーが必ずしも優秀なマネジャーになれない理由は、仕事のコツが伝えられないということだけではなく、目いっぱい働いて成果を出してきたプレーヤーの時間にマネジメントの時間が加わるという、単純な時間の足し算になっているからです。
では、マネジメントも上手にこなし、自分の仕事でも成果をきちんと出せている人は、一体どのような工夫をしているのでしょうか。多くの先輩たちの話を聞いていると、
(1)部下の相談への応じ方
(2)部下への仕事の振り方
の2点のやり方を変えていることがポイントでした。逆に、部下の相談やフォローに多くの時間を取られて苦しんでいる人の原因は、大きく分けると、同様に次の2点に集約されます。
(1)部下からの相談に何でもかんでも一律に時間をかけて対応している
(2)仕事を部下に振れず、自分で何でも抱え込んでしまう
(2)の部下への仕事の振り方は、書籍『40代を後悔しない50のリスト【時間編】』を読んでいただくとして、ここでは(1)の「部下の相談への応じ方」について紹介しましょう。