持ち家を取得したら、生活し、建物を維持するのは自分の役割になる。そのために、管理費と修繕積立金を払っており、マンションでは管理組合が組成されて運営している。マンションの場合、住居費はローン返済だけでなく、以下の計算式で表現される。

「住居費負担=ローンの返済+管理費+修繕積立金」

 ローンも管理費も修繕積立金も同列で考えると、月の支払い額の価値をローン元本と同列にすることができる。つまり、住宅ローンの元利返済額1000円は物件価格で35万円に相当する。(金利1%・35年ローンの場合)月1万円の削減は物件価格にして350万円安く買えたことを意味する。100戸のマンションなら、3.5億円の価値に相当する。少なくともこうした自分の所有資産の価値に無頓着では話にならない。

管理費の適正化はできる
陥り易い「5つの罠」を再チェック

 管理費の基礎知識をおさらいしておこう。連載第9回「マンション管理費分析で分かった 賢い人は避けている5つの罠」で筆者が書いたことをまとめると、以下のようになる。

・管理費の相場は200円/平方メートル×専有面積
・法則1、ワンルームの管理費単価はファミリータイプの倍以上
・法則2、マンションの単価が高い物件ほど、管理費は高くなる
・法則3、総戸数が多くても高い、総戸数が少なくても高い
・法則4、タワーマンションは管理費単価が高い
・法則5、新築価格が高いときには管理費単価が高い
・水を使った施設・エレベータ・機械式駐車場・管理人などが管理費への影響が大きい

 これらを踏まえた上で、物件選びをするだけでなく、すでに住んでいるなら、適正な水準にした方がいい。高いランニング費用のマンションは売りにくくなり、価値が落ちる。住んでいる人の能力が自宅という資産の価値に直結してしまうのが、マンションの特徴になる。

 管理費と修繕積立金の問題を解決するには、適正化に尽力することだが、それができない場合は、引っ越してしまうことも一考に値する。 管理費の問題に目をつぶれば、新築から築10年経つまでの間に引っ越せば、修繕積立金の問題は避けて通れる可能性が高い。