毎月一定額を積み立てる「ドルコスト平均法」がベストではない理由

「ドルコスト平均法」は
優れた投資手法か

 株式や投資信託へ投資する場合の投資手法として、「ドルコスト平均法」という手法がある。これは毎月一定の金額を、同じ投資対象に投資し続けるというもので、一般的には長期的な資産形成に最も適していると言われている。最近、話題になっているiDeCoや、つみたてNISAも、この手法を使って投資するものだ。

 では、なぜドルコスト平均法が有利だと言われるのか。

 この方法の最大の特徴は、「定額購入」という点にある。つまり、価格が高かろうが安かろうが関係なく、「一定の金額で購入を続ける」というやり方だ。購入する金額が一定なので、価格によって購入する「数量」が調整される。すなわち、高い時は少ししか買わず、安くなったらたくさん買うという結果になる。

 本来ならば高い時は買わない方がいいのだが、いつが高いのか、それとも安いのか、事前には誰にも分からない。それを的確に当て続けることは、ほぼ不可能だ。そこで、定額購入することによって自動的に調整することができるため、長期の資産形成に適していると言われるのだ。

 しかし、ドルコスト平均法は、本当に最も有利な投資方法なのだろうか。