ハンドクリーム写真はイメージです Photo:PIXTA

冬は手が荒れやすくなる季節。特に昨年から続く感染症対策のために手洗いや消毒の頻度が増えている今は、例年以上に手荒れに悩む人が増えているという。ハンドケア用品といえば「ハンドクリーム」を思い浮かべる人が多いだろうが、実は荒れ方ごとに適したハンドクリームを塗らないと、かえって悪化してしまうこともあるそうだ。正しい選び方・塗り方を皮膚科医に聞いた。(清談社 鶉野珠子)

パソコンを使う人の手は
意外と荒れやすい

 手がかさつく、粉を吹く、ささくれができる…。寒くなるとこうした手指のトラブルが増えるが、そもそもなぜ冬に急増するのだろうか。野村皮膚科医院の院長である野村有子氏は、「乾燥が最大の原因」と説明する。

「冬場は空気が乾燥しているため皮膚表面の水分が蒸発しやすく、少し気を抜くだけで手肌が荒れたり、指先にひびやあかぎれができたりします。ほかにも、冷え、手洗い時のお湯の使用も原因の一つです。冷えると血液の循環が悪くなり修復力が落ちますし、手洗い時にお湯を使用すると必要以上に手の脂分が洗い流され、肌のバリア機能が低下してしまいます」(野村氏、以下同)