前回の「ご指摘感謝」法に続く、ワザを紹介します。まずは、敵意をつくらせないように、一度、相手の意見を受け止めることを覚えました。それでも、自分の練りに練った意見をそう簡単に変えたくないでしょう。どうすれば、聞き入れてもらえるのでしょうか。
新刊『本番でアタマが真っ白にならないための人前であがらない37の話し方』著者・佐藤達郎氏による連載第4回。

攻め方さえ覚えれば気軽にできる

 前回、4の「ご指摘感謝」法について紹介しました。

1.「振り逃げ」法
2.「ニコニコ打ち返し」法
3.「思いつく先から口に出す」法
4.「ご指摘感謝」法
5.「一礼二頷三主張」法
6.「ホンネ手探り」法
7.「おとぼけスルー」法
8.「数字先出し」法
9.「困ったら振り出しに戻る」法
10.「素直にアイムソーリー」法

 今回は、「一礼二頷三主張」法を紹介します。

「一礼二頷三主張」法
――自分の意見を曲げたくないという問題点

  前回お話ししたように、コメントや質問をしてくれたことに、まずはお礼を述べたら、次は「うなずく」ことでさらに相手の主張をいったん受け入れますそうやって状況を整えてから、満を持して自らの提案の主張を繰り返す。それを僕は「一礼二頷三主張」法と呼んでいます。

  お礼のあとには、ハッキリとうなずきましょう。そして、「なるほど」と声に出してみましょう。「なるほど」は魔法の言葉ですその質問やコメントをした人への、共感を示すのです。