極度の人見知りだったビジネス書のベストセラー作家は、なぜ、フルコミッション営業で「世界No.2」となり、何千人を前に原稿なしで何時間でも話せるようになったのか? そのカギは本番に強い自分をつくることにあった。新刊『本番力』を出した和田裕美さんに聞く。
人前で話すのが得意な人は5%しかいない
──和田さんが新刊『本番力』(ポプラ社刊)をお書きになったきっかけは?
和田 子どものころから極度の人見知りで人前に立つのが苦手だった私が、なぜ何千人もを前に講演できるようになったのか?というポプラ社の編集担当さんからの疑問が出発点でした。聞くところによると、人前で話すのが得意だと思っている人は5%しかいなくて、あとの95%は自分はあがり症で人前で話すのは苦手と思っているそうです。
私自身、10年ほど前から講演やセミナーで話すことを仕事としているけれど、今でも人前で話すのは得意じゃないし、人見知りも相変わらずなんです。95%のほうに入るんですよね。
──東京国際フォーラムやJCBホールなどの大きなステージに一人で立ってお話しされている和田さんを見ると、とても信じがたい気がしますが……。
和田 あるとき知り合いに「和田さんは、圧倒的に本番に強い人なんですよ」と言われて気づいたんです。普段の私は人見知りで、その本質はなにも変わっていないのですが、本番のときだけ違う自分になっているんだって。