
伊東信一郎
最終回
海外エアラインとの競争が激化し、群雄割拠となっている航空業界。そこから抜け出して主導権を握るのはどこか。幾度もの危機を乗り越えつつ、常に成長を志向してきた伊東信一郎・ANAホールディングス会長に、「リーディングエアライン」実現への道を聞いた。

第3回
2010年1月宿命のライバルであるJALが会社更生法を申請し経営破たんした。だが、会社更生法と併せ、3500億円もの公的資金を投入した支援策は、後に公正取引委員会の指針案「公的再生支援に関する競争政策上の考え方」でも、競合会社との競争環境を歪めると指摘された、著しく不公平なものになった。破綻企業に対する公的支援のあり方に、大きな課題を残すことになった。

第2回
30周年を迎えたANAの国際線は、就航当初から18年間も赤字が続いた。数々の試練を乗り越えてきた原動力は、将来成長するには国際線しかないという全社員の危機感の共有と、ライバルに対する競争心だ。伊東会長が当時を振り返る。

第1回
日本の空の風景が変わってきている。運賃の自由化やLCCの台頭など、かつての規制時代には想像すらできなかった風景が当たり前になってきた。民間航空会社として元は国営会社だったJALと熾烈な戦いを続けてきたANA。かつての規制時代から現在の緩和時代までを見てきた伊東信一郎・ANAホールディングス代表取締役会長が、日本の航空輸送産業について語る。
