freedom of the press:
報道の自由

18世紀後半に憲法で明確に「報道の自由(freedom of the press)」を定め、世界の手本となった米国。トランプ政権の誕生によって手本になれなくなるのでは――こんな懸念が広がっている。
ここにきて大きな話題になっているのは、米テレビ局CBSが手掛ける人気番組「ザ・レイトショー・ウィズ・スティーブン・コルベア」の打ち切りだ。
CBSが7月17日に発表したところによれば、「ザ・レイトショー」は来年5月で終了となる。1993年から続く長寿番組であり、深夜トーク番組(late-night talk show)としては米国で最も人気であるにもかかわらず。
司会を務めるコメディアンのスティーブン・コルベア氏はドナルド・トランプ大統領を批判し、笑いの対象にしてきた。「権力に忖度(そんたく)しない」という意味では反骨精神のある報道マンと同じだ。
トランプ氏はすぐに反応し、自分のSNS(交流サイト)上で「コルベア氏がクビになって大変うれしい」と投稿した。
報道マンとしてCBSの黄金時代を築いた米ジャーナリスト、マービン・カルブ氏は英「ガーディアン」紙のインタビューに応じ、次のように警鐘を鳴らしている。
Just as you rarely see or hear anything on Fox that is critical of Trump, likewise it may very well end up that CBS will be essentially in the same position, and that is huge loss for those who still favour freedom of the press.(CBSはFOXと同じになってしまうのではないか。トランプ政権について批判的なことは一切言わないという点で。報道の自由を今も大切にする人たちにとっては大きな損失になる。)