ネット証券会社比較
2014年2月21日公開(2016年3月9日更新)
久保田正伸

今注目を集める、お得な高配当銘柄の探し方
ネット証券レポートをななめ読みしてみた

高配当銘柄への投資が、最近、ネット証券のレポートでよく見られる。3月末は、多くの企業の配当権利取りの時期でもあり、高配当銘柄に注目が集まりやすい。その魅力はどこにあるのか、どんな銘柄を選ぶべきか、各社のレポートをななめ読みしてみた。この記事を読んで、実際のレポートを読んでみたくなった方、具体的な銘柄を知りたい方は、出所をこの記事の最後にまとめたので参照してほしい。

なぜ、今高配当銘柄が注目されるのか

 今、高配当銘柄が注目されるのには理由がある。各社レポートから4つの理由をピックアップした。

<その1> 利回りが有利

 「長期金利(新発10年国債利回り)が0.6%程度しかない中で、日本株の配当利回りは、東証一部(平均)で約1.9%(中略)3~4%に達している銘柄もあります」。(楽天証券「窪田真之の3分でわかる!今日の投資戦略」より)。

<その2> NISA投資で有利

 今年から始まったNISA(少額投資非課税制度)でも高配当株は有利だ。

 「配当金にかかる税金(14年1月以降は20.315%)が免除されることになるが、配当利回りが高い銘柄のほうが恩恵が大きいのは言うまでもないだろう」(SBI証券「今こそ、配当利回りの高い銘柄に注目すべし!そのワケとは?」)

<その3> 日本企業が配当に前向き

 日本企業が配当に前向きである点も指摘されている。

 「東証1部上場企業の2013年度の配当総額は前年度比10.9%増の7.6兆円近くに達し、2007年度を上回って過去最高を更新すると見込まれる」(三菱UFJモルガン・スタンレー証券、芳賀沼千里氏他「久しぶりに高配当利回り銘柄に注目したい」。カブドットコム証券で読めるレポート)。

<その4> 相場の下落時でも底堅い

 今年に入って株価は軟調だが、そんな時こそ高配当株のメリットが出るようだ。

 「配当利回りの高い銘柄はディフェンシブ株が相対的に多く、市場全体が調整する局面で高い超過リターンを上げる傾向がある」(前出、芳賀沼氏)。

 たとえば、NISA口座を利用して、長期的に投資する場合には、高配当銘柄はうってつけ。株の買い方については、前出の窪田氏は「一度にたくさん買わずに、少しずつ時間分散しながら買っていくべきです。なぜならば、日経平均がもう一回、1万4000円近くまで下がることもあり得ると思うからです」とアドバイスしている。

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高配当銘柄を選ぶスクリーニング術

 各レポートでは、高配当銘柄のスクリーニングも行われている。銘柄探しの条件をいくつか紹介しよう。なお、予想配当利回りは、2~3%以上で絞り込まれていた。

楽天証券経済研究所の窪田氏は「減配リスクが低い銘柄」を選ぶために、「借金が少ない」「好不況の影響を受けにくい業態」など4つの条件を設定。

 三菱UFJモルガン・スタンレー証券の芳賀沼氏は「今年度の1株当り配当金が2003年度以降の最高水準にあること。過去3ヵ月間に下方修正がないこと」などの条件から銘柄をピックアップ。

マネックス証券の金山氏は、(TOPIX500採用銘柄)のなかからキャッシュリッチな好業績銘柄群を選んでいる。

マネックス証券で読めるフィスコのレポート「展望」では、最近の株価調整を意識して、昨年末の株価位置を選別条件に加え、上昇トレンドが悪化していない銘柄をスクリーニングしている。

 各レポートが、企業業績、財務状況、トレンドなど、それぞれ注目点が異なっているところが興味深い。これらの条件を使えば、自分でネット証券のスクリーニングツールを利用して、最新の株価から銘柄を選ぶこともできるだろう。なお、レポートではたくさんの銘柄が紹介されているが、その一部銘柄のチャートを掲載しておく【図表1】。最近の下落相場でも底堅い銘柄が多い。

【図表1】各レポートで紹介された銘柄の中でも予想配当利回りが高い銘柄の日足、6カ月のチャート
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配当狙いならば米国株に投資する手も

 高配当銘柄では、米国株の方が日本株よりも有利だとするレポートもある(SBI証券「今こそ、配当利回りの高い銘柄に注目すべし!そのワケとは?」 )。その魅力として、米国の政策を指摘している。

 「雇用回復ペースが緩慢なことと、ハト派のイエレン氏がFRB議長に指名されたこと(中略)低金利が当面続くとみられる環境下で、改めて配当利回りの高い銘柄に人気」

 また、米国企業の特徴として、「成功した会社は、設備投資などに以前ほどの多額の資金を振り向ける必要がなくなり、その代わりに株主還元に力を入れ始めるようになる」傾向があるという。

 米国で、いかに株主還元が重視されているかを示す証拠として、あげられているのが連続増配だ。例としては、プロクター&ギャンブル(ティッカーPG、57期連続増配)、エマソン・エレクトリック(EMR、同56期)ほか、多数の銘柄があげられている。連続増配のスケールは日本企業の比ではない。

 株価低迷の昨今だからこそ高配当銘柄は仕込み時と言えるのではないだろうか。ここで紹介したレポートは、多くがネット証券に口座を持てば、無料で閲覧できる。自分なりに研究してぜひお得な銘柄を発見してほしい。

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