米国株には驚くような高配当株がある。それは利回り5%超の超優良企業だったり、超有名な企業で50年以上も増配と続けている企業などだ。意外と知られていない米国株の配当について銘柄情報とあわせて紹介しよう。
米国株で高配当株を選ぶポイントとは?
配当余力大の大型株で減配リスクを最小に
日本の高配当株と比較して、米国の高配当株の一番の魅力は、やはりその利回りの高さだ。それぞれの国内ナンバーワン通信会社で比較すると日本のNTT(9432)は、5月末時点の予想配当利回りは3.00%と日本株では高いほうだが、米国の通信会社AT&Tは、5.24%とその差が2.24%もある。
さらに、特筆すべきなのは、連続増配の年数だ。NTTは今期で4年連続の増配となる見込みだが、なんとAT&Tは28年連続の増配を達成しているのだ。
他にも、P&Gの58年連続やコカ・コーラの50年連続など、25年以上増配を続けている企業が100社を超え、しかもその企業の中には前述のような超有名企業もたくさんある。米国では株主還元が重視され、利益を積極的に配当に回すため、大型優良株でも配当利回りが高い銘柄が多い。今後は、さらに高配当株への魅力が高まると指摘するのは、米国在住のホリコキャピタルマネジメントの堀古英司さん。
「株価指数のS&P500に組み入れられている企業の2013年末時点の総資産に占める負債の比率は1980年以降で最低の水準です。加えて5月5日には連銀が、米国企業の手元の現金が1兆9300億ドルに達し、過去最高を更新したと発表しており、増配の余力が高まっています」
米国企業は業績回復で現金収入が増え、株主還元を強める可能が高い。しかも、利回りだけじゃない魅力が高配当株にはある。
「長期的なデータを調べると、配当銘柄への投資成績は無配銘柄への成績を上回る傾向があります。高配当株への投資は、株価が下がった場合に配当利回りが上がるため、株価の下支え要因になります。相場全体に不透明感が強まると、投資家は利回りを重視する傾向にあるからです」
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さらに、堀古さんは高配当株への投資タイミングとしても、今はいい時期だとアドバイスする。
「S&P500が史上最高値の更新を続けており、配当利回りは低下していますが、長期金利(10年国債)の利回りと比べた場合、その利回り差は歴史的に見ても低い。これは、株式の評価が割安に放置されている可能性を示しており、中長期的には、配当金に加え、値上がり益も得られる可能性があります」
今回は、堀古さんが選んでくれた高配当で値上がり益も狙える4銘柄を紹介しよう。
*画像をクリックすると最新の株価がご覧になれます。
ちなみに、米国株と聞くと「売買が難しい」「手数料が高そう」と思うかもしれないが、今では日本のネット証券(マネックス証券、楽天証券、SBI証券)では、多くの米国株が買える。手数料も、たとえばマネックスでは10万円の投資でも約500円と非常に安い手数料となっている。高配当株でも、日本株だけでなく利回りが高い米国株に目を向けてみてはいかがだろうか。そして、今発売中のダイヤモンド・ザイ8月号には全60ページの保存版特別付録「米国株スタートガイド!」がついている。
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