結婚できない人の“おカネ観”とは？ 成婚率80％の結婚
相談所を運営する植草美幸さんが、金銭感覚や“お金の
価値観”を結婚前に相手と擦り合わせる重要性を解説！

恋愛・婚活アドバイザーの植草美幸さんを、元AKB48でダイヤモンド・ザイ特別編集部員の武藤十夢が直撃！

ダイヤモンド・ザイでは、毎号異なるゲストに「お金との向き合い方」について聞くインタビュー記事「おカネの本音！」を掲載している。発売中のダイヤモンド・ザイ2024年3月号は、新春拡大版ということで、インタビュー2本立てでお届け！ 1本目に登場したゲストは、恋愛・婚活アドバイザーの植草美幸さん。

恋愛・結婚に悩む人に対する、辛口ながらも的確で”愛のある喝”が話題の植草さんに、婚活世代ド真ん中の武藤十夢がインタビュー。業界屈指の成婚率を達成している秘訣や、結婚できない人の”おカネ観”などに切り込んだ！
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植草さんのコースは年間成婚率が約80％とかなり高い！
自分を客観視できるように、辛口アドバイスも厭わない！

十夢　植草さんは結婚相談所の代表としてマッチングを支援しているほか、ラジオやWebメディアでたくさんの相談に、歯に衣着せぬアドバイスをされていますね。

植草　ラジオなどのお悩み相談も含めると、年間2000件を超えます。件数だけでなく、実際に結婚した方の数も大事ですが、私のコースの年間成婚率は約80％なんですよ。

十夢　えーっ、すごい！ そんなに成立しているんですか。婚活サービスの利用者のうち、成婚に至る人の割合は47％（リクルート ブライダル総研より）と聞いたことがあります。つまり、2人に1人未満。どうして、植草さんの結婚相談所では約80％という高い確率でゴールインできるのでしょう？

植草　最初のマッチングだけでなく、その後のお付合いまでしっかりフォローアップしているからでしょうね。

　いま、結婚相談所は全国に少なくとも4000箇所以上あるのですが、大半の相談所はマッチングなどのシステムを会員に自由気ままに利用してもらう、というスタイル。でも、もともと恋愛上手じゃなかった人が「あとはご自由に」と言われても、うまくいくと思います？

十夢　たしかに、自力でうまくいかなかったから相談に来るわけで……。

植草　2023年のニュースにもなっていましたが、「恋愛経験なし」という方からの相談も増えていますよ。

十夢　相談に来た方には、どんなアドバイスをされるんですか？

植草　まずは、自分を客観的に見つめ直してもらいます。本人が思い込んでいる「自分の魅力」って、案外当てにならないんです。

　たとえば、20代で「芸能人の〇〇さんに似ているね」と言われ、自分でもそう思い込んでしまっている方がいるのですが、十夢さんのような、芸能人バリの容姿に恵まれている方は、残念ながらめったにいません。

　とはいえ、数十人、数百人のマッチング候補の中から相手の目に留まるようにするには“見た目”が肝心。容姿に関する率直な印象をストレートに伝えたうえで、メイクの仕方や服装選び、写真の写り方などを徹底的にアドバイスします。工夫次第で見た目の印象は劇的に変わります。

キャリアや生活習慣まで、自分の資産価値を棚卸しすることが重要！
真剣交際の前に生活費を相談しないと、破談の原因に……

植草　“見た目”だけじゃないその人の魅力を掘り起こすため、時間をかけてヒアリングも行っています。具体的には、年収や仕事、出身地、親の仕事などですね。この作業を「自分の棚卸し」といっています。

十夢　キャリアからも人を惹きつけるポイントを探すんですね。

植草　近年は30代で年収1000万円以上の“キラキラ男子”が印象的です。コロナ禍で出会いが減ったことなどを理由に、20～30代の若い方の相談が増えているのですが、キラキラ男子が結構いるんですよ。もちろん、引く手あまたなので、あっという間にお相手が決まりますけどね。

　一方で、水回りの掃除、ゴミの分別はしっかりやる、といった何げない習慣だって魅力に変えられますよ。

十夢　婚活って、具体的にどういうプロセスで進むものなんですか？

植草　マリーミーでは、アドバイザーからお相手を紹介したり、システムで会ってみたい方を選んだり選ばれたりして、お見合いに進みます。そして仮交際、真剣交際を経て、成婚に至るという流れです。

十夢　え、仮交際って何ですか⁉

植草　ルールとしては、仮交際までは複数人とお付合いしてOK。それぞれのお相手と“価値観”の擦り合わせをして、「生涯の伴侶として寄添える」と確信が持てる一人に絞り込み、真剣交際に進むのです。

十夢　意外と重要な期間ですね。でも、知り合ったばかりの相手に、どこまで切り込めばいいのでしょう？

植草　遠慮したばかりに、ゴール目前で「こんな人とは思わなかった」と破談になったら、洒落になりませんからね。生活費の負担、結婚後の住まい、子どもの養育費、といった“結婚後のおカネ”は仮交際の段階で認識を揃えておくべきです。

　たとえ本人たちが努力しても、認識のズレや確認の抜けはあるもの。そこで当相談所では、成婚前にアドバイザーを交えた最終確認を行います。「結婚したら、どこに家賃いくらで住むの？」とアドバイザーが聞いて、二人の合意がとれた現実的な回答が返ってこなければダメ。さながら「三者面談」です（笑）。

十夢　価値観の不一致って、あるあるの離婚原因だと思いますが、事前の話し合いにかかっていますね。

植草　ちなみに武藤さんは、理想の男性像や結婚生活がありますか？

十夢　将来生まれる子どもは、私と同じように中学から私立に通わせたいです。子どもの学力に合わせて小学校受験も選択肢に。となると、教育熱心で、私立に通わせられるだけの収入のある男性が理想的です。

植草　それなら年収1000万円以上は必要でしょうから、普通の会社員では難しいわね。教育熱心という点も考慮すると、英才教育を受けたオーナー経営者の二代目はどう？

十夢　どんな家庭で育ったかも、価値観を探るうえで重要ですか？

植草　まさにそこが大事。あくまで一般論ですが、経営者の家で育った人は経営者と、サラリーマン家庭で育った人はサラリーマンと結婚するほうが、うまくいきやすいです。

　なぜなら、おカネを払う側の経営者と、もらう側のサラリーマンでは金銭感覚が根本的に違うから。何千万円と大きなおカネが動く経営者の家では、当たり前のように普段からおカネの話が飛び交います。だから、デート中につい「このお肉、一口500円はするね」とか言ってしまう。

　ところが、サラリーマン家庭で育った人は「おカネの話をするのは品がない」と思うので、一気に冷めてしまうのです。“おカネの価値観”の違いが発覚し、破談になってしまったケースは少なくありません。

女性は相手に使ってもらった金額で愛をはかる傾向が強い！
結婚を考えるなら、認識のズレを修正していくことが必要！

植草　交際中のおカネの使い方も、破談の原因になりやすい。たとえば、高収入の男性なのに、デートの予算を節約するためテーマパークにおにぎりを持参したり、婚約指輪の予算をケチったりすると、相手の女性から「大切にされていないのではないか」と不満を持たれます。

　一緒に婚約指輪を買いに行って、「いちばん安いリングで」なんて言われたらドン引きですよね。

十夢　えーっ、それは無理。せめて「松竹梅」の竹ぐらいじゃないと。

植草　逆に当初の予算からドンドン値段を上げて、男性に悲鳴を上げさせてしまう女性もいます。

十夢　舞い上がる気持ちはわかるけど、成婚直前こそ慎重に、ですね。ところで、植草さんから見て私の“市場価値”ってどうですか？

植草　キレイだし、職業や年収も魅力的なので、高いと思いますよ。

十夢　やったー！（ガッツポーズ）

植草　ただ、29歳という年齢は正直、崖っぷちですね。女性は30歳を過ぎると、同年代で好条件の相手とのマッチングがガクンと減ります。結婚願望があるなら、早めに動いて。

十夢　婚活市場で年齢はシビアに見られますね……。頑張らないと！

植草　これから婚活する方はたくさんの人とデートをすると思います。楽しいだけの「遠足デート」で終わらせず、“結婚とおカネ”の価値観をじっくり話し合ってくださいね。
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