処女作『コピー1枚すらとれなかったぼくの評価を1年で激変させた 7つの仕事術』が話題沸騰のShin氏。外資系コンサルティングファームのマネジャーであり、ビジネスブログ「Outward Matrix」の運営者でもある彼は、本書のタイトルにあるように、もともとド落ちこぼれだった(落ちこぼれ時代のエピソードは、連載第1回をご参考ください)。彼はいったいどうやって、たった1年で外資系コンサルティングファームのマネジャーにまで上り詰めたのか――。急成長を遂げる過程で、考えたこと、学んだこと、そして実践してきたノウハウについて、Shin氏に教えていただいた。

「邪魔すんじゃねーよ」

 ビジネスパーソンにとっての悩みの種が「上司」との関係です。上司との関係がよければ仕事内容にあまり興味がなくてもなんとか仕事を続けられますが、上司から毎日怒られたり理不尽なことを言われ続けたりすると、どんなに楽しい仕事でも辞めたくなってしまいます。

 ぼくは、入社から数か月後に仕事がつらくて身体を壊したことがありますが、そのときの上司との関係は最悪でした。何を言っても否定され、仕事が全然進まない。何か提案しようとしても、うるさそうに無視される……そんな状態でした。きっと心の中では「邪魔すんじゃねーよ。いいから黙って言われたことだけしとけばいいんだよ」と思われていたことでしょう。被害妄想かもしれませんが、そう思ってしまうくらい、日々そのようなことの繰り返しでした。そしてぼくは、その上司とうまく関係を築けず、次第に心まで蝕まれていったのです。

 このような状況に陥ったとき、どうしても「上司が悪い」と責任転嫁してしまいがちです。しかしながら、たとえ上司が悪くても、あなたが上司の性格を変えることはできないと考えたほうがいいでしょう。人を変えるのは基本的には不可能なことであり、上司の人格やマネジメントスキルを批判しても現状は何も変わりません。

 では、どうすればいいか――。答えはひとつ、自分自身を変えることです。それ以外に解決策はありません。上司にもいろいろな人がいます。とっつきやすい人もいれば、とても厄介な人もいます。そうした上司全員とうまく関係を築けるようになるには、あなたが変わるしかないのです。そこで今回は、拙著『コピー1枚とれなかったぼくの評価を1年で激変させた 7つの仕事術』で紹介した、上司との関係を改善する方法のうち、今日からすぐにできる方法を1つを紹介しましょう。