ベストセラー『世界No.2セールスウーマンの「売れる営業」に変わる本』の刊行から現在に至るまで、14年間、書籍50冊メルマガ700本を世に発信し続けてきた和田裕美さん。それらを一から見返し、心にグッと響く言葉を厳選した名言集『腐った牛乳になるくらいなら、美味しいヨーグルトになりなさい』が7月に刊行された。読むだけで心が元気になるという“栄養分たっぷりの言葉”を血肉化するためには?(構成/両角晴香)

あなたが日々触れている言葉に栄養はありますか?

――刊行から1ヵ月半が経過します。読者の反応はいかがですか。

“栄養のある”言葉を心の中に吸収しよう

はっきり言うと、賛否両論あります。「和田本のなかで一番好き」とおっしゃる読者もいれば、「文字が大きくて損した」なんて意見もありますね(笑)。読む人が変わればこんなに受け止め方が変わるんだと。これはなかなか興味深いですね。

――名言集なので、文字数はどうしても少なめになると思うのですが。とらえ方次第なんですね。

はい、「文字少なくて損した!」という声もあったとFacebookで紹介したら、友人の心理カウンセラー・心屋仁之助さんが「僕は文字が少ない方がラッキーだと思うけど」とコメントを寄せてくださいました。損得もとらえ方次第ではありますが、この本は、書籍50冊とメルマガ700本から厳選された言葉のエキスです。無駄を削ぎ落としたキャッチコピー集でもあるので、私も心屋さんと同様に、少ないほうがお得だと思っています。濃縮液みたいなもので、何倍にもなるんです。

でも人によっては、文字量たっぷりの大盛り感をお得に思うのかもしれません。人それぞれです。

――名言は、和田さんが選んだのですか?

編集者さんをはじめとする制作陣で選びました。一人の趣味嗜好に引っ張られたくなかったんです。人の強さも弱さも千差万別ですから、私がいいと思うものよりも第三者が選ぶ言葉を信じました。その方が多様な人の心に響くと思ったからです。

何しろ、もとネタが膨大ですから、選ぶのが大変でした。何度も話し合って、中でも「ガツンと心に響くもの」を厳選してもらいました。

――第三者に選んでもらったことで、気づきはありましたか?

やはり人それぞれに、悩みも欲求も違います。だからこそ、その人の心のあり方によって欲しい言葉が違うのだと知りました。「こんなことはもう、わかりきった言葉かも……」と私が思っても、ある編集者さんにはそれがとても響く言葉だったりして、新鮮でした。