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加藤孝博・マカフィー(日本法人)会長インタビュー
「インテルとのタッグで市場のパラダイムは激変。
得意の“現場主義”で次世代セキュリティを席巻する」

【第5回】 2011年9月15日
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 ただし、米国から見れば日本の市場規模はまだ小さい。自分がマカフィーへ来たときは日本でのシェアが1%程度だったし、今でも8%程度だ。IT企業の日本法人は、権限が委譲されているとはいえ、経営者によほど強い個性や情熱がないと回っていかないと思う。

インテルと「是是非」でつながり
今後もセキュリティ専業メーカーを貫く

――マカフィー日本法人が培ってきた考え方やノウハウは、インテルと組んでからも相乗効果を発揮できるだろうか。

 私のモットーは「是是非」だ。正しいと信じる基準は皆違うので、必然的に摩擦は起きる。だから、ときには妥協や話し合いも必要だが、それだけだと全てがファジーになってしまうため、ポリシーを貫き通すことも必要となる。

 このバランスこそが「是是非」。長年、現場主義でチームワークを培ってきた我々なら、インテルと「是是非」で強くつながり、お互いに高め合っていけると思っている。

――競合他社の中には、セキュリティから派生する様々なビジネスへと多角化している企業もある。マカフィーは、今後もセキュリティに特化していくのか。

 以前マカフィーは、M&Aなどを通じて4つの事業部を持っていた。しかし、その体制ではうまく行かなかった。社内でビジネスが相克したり、経営資源が分散したりしたためだ。そこで、不採算事業を全部売却し、2004年にセキュリティ専業メーカーになった。今後も本来の強みであるセキュリティに特化していく。

 企業同士が相互補完を望んでM&Aを行なっても、いざフタを空けると1+1が2ではなく1.8くらいに留まってしまうケースが多く、なかなかうまくいかないものだ。M&Aで様々な事業部ができ、各事業を統括するリーダーの数が増えたら、グループはまとまらない。

 その点、1人のリーダーが明確なポリシーで企業を牽引することは、理想的な経営のあり方だと思う。


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