いかに被写体を動かすか

 また、見方を変えて、とっておきのビジネスチャンスもつかむこともできます。写真業界での例をひとつご紹介しましょう。

 ライフスタジオという写真館があります。半年先でも予約がとれない写真館として、ママさんたちの間ではすごい人気の写真館なのですが、ここのコンセプトは「いかに被写体を動かすか」。スタジオの中に入ると、カメラマンとアシスタントがペアになり、セットの中で子どもを自由にさせながら、カメラマンも動き回って動きのなかのベストショットを狙ってくれるのです。

 子どもさんがいるご家庭はご存知と思いますが、節句や七五三など、子どもの記念の写真を撮ろうと写真館にいくと、ほとんどが「いかに被写体を動かさないか」です。しかし、家族が本当に欲しいのはイキイキとしたわが子の表情のはず。それを映し出すのは、どちらの写真だと思うでしょうか。

 実際、我が家でも1歳の息子を撮ってもらいましたが、もうその出来栄えたるや、雑誌のワンカットのようで大満足! こうしたサービスをする写真館がなかったのが不思議です。

 このビジネスも、「被写体を動かす」という見方があったからこそ、こうした撮り方を特徴としたスタジオができ、それが半年先でも予約が取りにくい人気スタジオという結果を生み出したのですね。

 このようなものの見方は、実は訓練で身につけることができます。あなたが成功している人と違うのは、才能がない、経験がない、人脈がない、お金がないといったことではなく、ものの見方、ものごとのとらえ方がちょっと違うだけなのです。

 先のおみくじの例もそうですが、起きた出来事をどう受け止めるか、つまりどういう見方をするかで、あなたの人生が決まります。ということは、自分にとってプラスになるものの見方を見つければよいのです。