森友学園問題をめぐっては、会計検査院の報告書が公表された。それを受けて、特別国会の予算委員会でも野党の追及が改めて始まっている。
報告書から改めて浮き彫りになったこの問題の本質は何か。
問題の本質は
官僚が裁量を持ち過ぎていることだ
本コラムで、筆者は9ヵ月ほど前から、森友問題の本質は財務省の地方組織である近畿財務局の事務上の失策であり、その背景は官僚に裁量を与え過ぎている現行の国有財産の処理の仕組みの問題だと指摘してきた。(2017.3.9付け「森友学園問題では資産売却に不熱心な財務省を追及すべきだ」)。
マスコミでは「モリカケ」という表現で、森友学園問題と加計学園への獣医学部新設認可問題はともに、「総理の関与」や「総理の意向」があったとして、一緒にされる。
だが森友学園の場合は、本コラムで書いたように、国有地売却について近畿財務局の事務チョンボが問題の本質だ。