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創業100年を迎えたパナソニックで
家電事業への再挑戦が始まる

大河原克行
【第169回】 2018年3月6日
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家電とサービスが融合した
未来のHOMEをデモ

 一方、パナソニックでは、今回の会見にあわせて、次世代ロボット掃除機のプロトタイプや、家庭における家電とサービスの融合による近未来の生活を描いた「αHOME」、家電領域を中心とした新規事業の創出を目指すGame Changer Catapultによる製品展示などを行った。

次世代ロボット掃除機の「furo(フューロ)」

 2019年以降の商品化を予定している次世代ロボット掃除機「furo(フューロ)」は、独自のSLAM技術を採用したほか、ラグや絨毯などの段差を検出して本体を持ち上げ、段差を乗り越えることができるのが特徴。事前の片付けが不要で、部屋の隅々までくまなく掃除する。パナソニックと千葉工業大学による産学連携により開発を進めているものだ。

近未来の生活を描いた「αHOME」

 αHOMEは、家電とサービスが融合した近未来の生活を描いたもので、宅配ボックスに届いた食材を自動調理。その間、大型ディスプレイを使ってお酒を購入したり、就寝前の快適な過ごし方提案が表示されたりといった利用のほか、寝室では、同じ部屋にいながらも、寒がりと暑がりの人それぞれに快適な空調や、音や光での快眠サポートを行う様子が紹介された。また、Game Changer Catapultでは、ジェルを使わずに二酸化炭素と水、大気圧プラズマによって、歯のホワイトニングを行うSylphidを新たに展示。そのほか、パナソニックデザインによって示された2030年の暮らしでは、場所を選ばずに調理や食事が可能なエレクトリッククロス「Feast」、必要な情報を、しずくを落とすように床などの生活空間に情報を表示する「Drip」などを紹介した。

 今回の発表では、100年目以降のパナソニックが目指す新たな家電の方向性が垣間見られたといえる。その姿は、家電というハードウェアを作るメーカーではなく、家電とサービスを融合した「憧れ」を、他社の連携によって生み出すものになる。

 車載関連事業や住宅関連事業といったBtoBを成長の柱に据えるパナソニックではあるが、家電はパナソニックのDNAであることに変わりはない。そのDNAを生かしながら、事業の姿を変えていくのが、これからのパナソニックの家電の100年ということになる。

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