2月に日本のスマートフォン市場に参入したOPPO。同社のスマートフォンは世界市場で第4位と高いシェアを誇っており、その人気を支えているのがビューティー機能などを含めたカメラ機能と言われている。

 今回、OPPOは日本の記者向けに本社のある深センでプレスツアーを開催。現地でOPPOの映像産品科経理 SuYu(蘇像)氏に詳しく話を聞く機会を得た。

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日本市場参入第一段となる「OPPO R11s」
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OPPOのカメラ開発を担当しているSuYu(蘇像)氏

 OPPOはスマートフォンの開発にあたって、ほかのシェア上位メーカーのような大きなエコシステムを作り上げることを目的とはしておらず、3つのポイントに絞って開発しているとのこと。

 1つ目のポイントはデザイン。積極的に新しい素材を採用し、手触りなどの質感を重視している。2つ目のポイントはバッテリーで、大容量のバッテリーを搭載するとともに独自の急速充電技術「VOOC」で使い勝手を向上させている。

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OPPOはスマートフォン自体の開発に注力している
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OPPOが力を入れている3つの開発ポイント

 そして3つ目のポイントがカメラ機能。Su氏によると、OPPOのカメラ理念は「気軽に良い写真を撮り、簡単に生活の楽しみを記録する」ことにあるという。そこでOPPOが注目したのが、セルフィーでの撮影。SNSなどの普及で自分の写真を撮影するユーザーが世界的には増えてきたため、ビューティーモードの開発が大きなビジネスチャンスになるのではと考えたのである。

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OPPO自らカメラフォンと名乗るほど、カメラ機能にはハード、ソフトともに力をいれている

 OPPOは2012年にビューティー機能の「Beautify 1.0」を搭載した「U701」を発売し、それ以降バージョンアップを重ねている。当初は肌補正がのっぺりとした仕上がりだったり、目の大きさなどに違和感があるような印象もあったが、顔を立体としてとらえたり、補正具合をレベル調整できるようにするなど改良が加えられている。

 現在の「Beautify 4.0」では、機械学習により1万人以上のビッグデータを解析したシステムをもとに、補正が行なわれている。そのため皮膚の色や髪の毛など細かなポイントまでも考慮した美顔効果が期待できる。

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ビューティー機能はバージョンがアップするごとに大幅に進化している

 またソフトウェアによる進化だけでなく、カメラモジュールなどハードウェアにもOPPOは注力している。たとえばセンサーはソニーとの共同でIMX398を開発。日本でも発売されている「OPPO R11s」のメインカメラにも採用されているが、フォーカススピードが速く、より明るく撮影できるセンサーとして好評だ。

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センサーやISPのほか、80度以上の広角レンズも特徴のひとつ
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センサーはソニーと共同で開発したIMX398

 さらに画像処理を行なうISP(Image Signal Processor)もクアルコムと共同で研究開発を実施。ミッドレンジ向けのSnapdragon 600シリーズに画像処理機能を大幅に向上させたSpectra 160 ISPを内蔵させている。これにより、高価なハイエンドモデルでなくとも、高品質な画像処理ができるようになった。

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OPPOとの協力で、Snapdragon600番台にも高機能なISPが搭載されたという

 最近流行のデュアルカメラに関しても、R11sでは一般的な倍率の違うカメラを2つ搭載するのではなく、片方を暗所用として設計している。暗所用は2000万画素のセンサーだが、4画素混合技術が使われており、ISO感度の高い撮影でも極力ノイズがのらないようになっている。

 このようにソフトウェア、ハードウェア両面からカメラ機能の開発に注力しているOPPOだが、やはり「気楽にいい写真を撮り、簡単に生活の楽しみを記録する」を実現するための技術開発と感じられる点が多い。

 たとえばR11sのデュアルカメラは、明るさに合わせて自動でレンズが切り替わるため、ユーザーがどちらのカメラモジュールを使っているなど意識する必要はない。これは気楽に写真を撮るための重要なポイントだ。

 ビューティー機能も「真を写す」という意味での写真ではなく「ユーザーが思い描いたこう写って欲しい」写真を提供している。真実というのは時に残酷でユーザーを悲しませることもある。理念が「生活を記録する」ではなく「生活の“楽しみ”を記録する」である以上、仕上がった写真で本人が楽しめるものでなければならないのだ。

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カメラ部分が回転し、アウトもインも同じカメラを使える「N3」は人気モデルとなった

 そのためOPPOのカメラ技術に関して、従来のカメラメーカーやスマートフォンメーカーが目指している写真の画作りとは意識が少し違うのではないかと筆者は感じている。一般的にカメラメーカーが性能として「キレイな写真」を目指す場合、色の再現性であったり、解像感といった点が重要視されており、スマートフォンでもそれが踏襲されている。ところが往々にしてそういった従来のカメラ文法で作られたスマートフォンのカメラは、一般ユーザーから評判が良くなかったりする。

 Su氏は「デジタルカメラだから、スマートフォンだからと考えて開発しているわけではない」と説明しているが、OPPOのスタイルのほうが、スマートフォン時代のカメラとしてユーザーのニーズに合っているように思える。

 インタビュー中、Su氏は「ユーザーの声を聞いて」というフレーズを何度も口にしている。OPPOが世界市場で成長を見せている背景には、スマートフォン時代にユーザーが期待するカメラ機能を実現しているからという理由がひとつにはあるようだ。


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