その2つリスクとは、まず東京・日本橋の高島屋が今秋、日本橋店をショッピングセンター(SC)として改造開業すること。今一つはすでに約480億円の売上高となり、業績を大きく左右する存在となった、インバウンドの免税売上高の動向だ。

 一つめのリスクだが、高島屋の日本橋店は従来の百貨店単店から4館体制とし、複数の専門店が入居するSCとして生まれ変わる。売り場面積も百貨店を核にした約6万6000平方メートルという規模になり、ギンザシックスの同4万7000平方メートルをはるかにしのぐ。

 高島屋SCの開業から1~2年は日本橋地区と銀座地区は顧客の奪い合いになるのは必至。しかし規模からいうと高島屋SCの方が競争力はあり、高島屋SCの新装開店景気でギンザシックスが相当の打撃を受けるのは確かだろう。

 ギンザシックスは600億円という初年度の目標に対し、上振れもなく計画通りだったことで、テナント各社の中には「一抹の不安を抱え始めているところもある」(ギンザシックス関係者)と先行きを懸念しているともいわれ、一部有力テナントの撤退もささやかれ始めている。

 しかも、ギンザシックスは高級ブランドも複数入居しており、全体として高級感を醸し出している。今後、予想される東京オリンピック・パラリンピック終了後の景気の落ち込みで財布の紐が締まり、高級感を打ち出したことが逆効果として跳ね返る可能性も否定できない。

中国政府の輸入関税引き下げで
インバウンド需要は減少の懸念

 今一つのリスクが、逃げ足の早いインバウンドの「需要低下」である。ギンザシックスは新規開店でインバウンド需要が訪れているようだが、すでにインバウンドは大阪地区に軸足を移し始めている。