常に本番に照準を合わせる
大谷選手の俯瞰力

 大谷選手の「9code」は「天の六白」です(すべての人が生年月日で9タイプに分かれる判定法は本書を参照ください)。

 天から視点で、物事を広く見渡せる視野と豊かな才能。
 さらに、柔和な外見と強い信念。

 これこそが、「天の六白」の最大の魅力となります。
 家庭はもとより、会社、地域、国家。周囲で起きる難題を、自らの力で次々と解決していくパワーがあります。そして、好きなことに対しては純粋です。

 メジャーでも通用する投球力と打撃。
 二刀流を武器にチームの勝利に貢献し続ける姿は、天から与えられた豊かな才能で組織の危機を救っていく「天の六白」そのものの魅力を体現しています。
 大谷選手はオープン戦では不振でした。
 投手として出場しては7失点でKOされたり、打率は1割台だったり、到底メジャーでは活躍できない数字でした。

 しかし、開幕したらどうでしょう。
 誰もが度肝を抜かれる素晴らしい結果を残しましたよね。
 これはなぜだと思いますか?
 不思議にも感じるかもしれませんが、「六白の特性」を深く考えれば納得できるのです。

「天の六白」の人間は、常に“全体を俯瞰(ふかん)”します。
 そして自信家でもあります。
 成功を掴むために大きな視野で物事を見つめ、ちょっとやそっとでは落ち込みません。

 大谷選手はよく「成長しか見えない」など、自信に満ちたコメントをしていますよね。
 オープン戦での不振についても、後ろ向きな言葉はほとんど言っていません。
 その理由は、物事を幅広くとらえ、開幕に全ての照準を当てているからです。
 そして、開幕したら必ず結果を残す自信を持っていました。

 強い信念があれば、何でも成功してしまうと思う「天の六白」の独特の力が発揮されたと言えましょう。

 全体を見つめ、どのタイミングで自分が“仕事”をするべきか?
 そのタイミングに向け、いまどのように調整できるか?
 この過程をしっかりとこなせるのが、「天の六白」です。

 フィギュアスケートの羽生結弦、元プロゴルファーの宮里藍も、どれだけ不穏な予兆を見せていても、ここぞというときにしっかりと結果を残しますよね。

 実は彼らも「天の六白」です。
 点でなく、線として、全体的に物事を見て調整しているからこそ、本番では結果を残せるというわけです。
 一流のスポーツ選手に「天の六白」が多いのも、こうした理由があります。

 大谷選手は4月11日のレンジャーズ戦で、ファールラインの内側に落ちていたゴミを拾い、ファールゾーンの外側に捨てるというシーンがありました。
 これが意味することは、大谷選手は、あの緊張感ある戦いの場でも、「小さなゴミ」を見つけられるぐらい、落ち着いて球場全体を見て、感じているということです。

 些細な出来事ですが、これも「天の六白」らしい大谷ならではの一面だと感じます。