【おいしい魚を食べるルール3】 
“よく分からないメニュー”こそ頼むべき

 名前も聞いたことがないマイナーな魚だったり、「おまかせ盛り」のように何が出てくるかよく分からなかったり、「時価」と書かれていて値段が分からなかったり、写真がなくどんな料理なのかよく分からなかったり……。このような“よく分からない魚のメニュー”は、あえて食べてみると意外とおいしいことが多い。

 この中でもマイナー魚は、味に相当の自信がないと店側も出せない。そもそもマイナー魚を扱える時点で腕が立つといえるが、聞いたことのない魚が出てきてまずいとなれば、客が居着かないのは目に見えており、店側も力を抜けないのだ。マイナー魚は入荷も安定してないので、珍しさという点でも出合ったら頼む価値がある。もし名前を聞いたことのない、よく分からない魚がメニューにあったら、ぜひ頼んでみよう。

「おまかせ盛り」や「時価」は、その日の入荷に臨機応変に対応したメニューの表記といえる。「おまかせ」は使える素材の選択肢が増えるので、良いものを選びやすくなるし、「時価」は、裏を返せば「値段はともかく、品質は担保しますよ」いうことの表れといえる。

 また、写真があるメニューだと安心感があるが、魚の場合、写真通りのものが出てくるとは限らない。「刺身盛り合わせ」を頼んだら写真と違うものが出てきたと、いう経験をされた方は少なくないだろう。写真を撮ったときとその日の魚の入荷状況は違うのだ。また、仮にとっておきの魚が今日だけ入荷したとしても、メニューには写真が載らない。

 つまり、“よく分からないメニュー”は、頼む側にとっては不安もあるが、飲食店側は日々変わる魚に対応しやすく、本当においしい商品を提供できるいい機会になっているのだ。

 現在の日本は世界的に見ても魚の種類や食べ方が豊富で、新鮮な魚も手に入りやすい状況にある。健康に良いという理由で魚を食べたいという人も多いが、おいしい魚を食べつつ健康になれればそれに越したことはない。外食でおいしい魚を食べることで、日々の活力を養っていただければ幸いである。

(おさかなコーディネーター ながさき一生)