日本の不動産が選ばれる
最大の理由は資産保全

 日本の不動産を購入しても在留ビザがもらえるわけではないのに、中国の投資家や在日中国人は依然として日本の不動産を買いたがる。外国人が日本で不動産を購入するメリットについて、不動産開発業者、KRGホームの小林一郎社長は、「中国国内の投資者にとって最大の魅力は資産保全だ」と話す。

「有一居」が北京で行った日本不動産相談会 ©東方新報

 KRGホームは、主に和歌山県白浜町の不動産開発を行っており、中国人の購入者も少なくないという。小林社長は、「変動の激しい中国の不動産市場と比べ、日本市場はやや理性的すぎるくらいだ。成熟し安定した市場は、成長こそあまりないが少なくとも安全だ」と分析する。

「中国の一部の投資家たちは、利益を追求しているわけではなく、資産が減らなければそれでいいという考えもあり、日本の不動産は資産保全に最適だとされている」と小林社長。また、日本で暮らす中国人にとって、不動産を購入するのは必須だと言う。資産保全のメリットのほかに、治安もいいし便利な上、社会福利なども完備されているため人気なのだという。

 人口減少のあおりを受けたり、経済成長が長い間、緩やかになったりしていることもあって、小さな街や観光地の宿泊施設が経営難に陥るケースが増えており、不動産購入を検討している中国人投資家の格好の対象となっている。

 小林社長は、「岐阜県の下呂温泉は有名な温泉郷の一つだが、有名な老舗旅館が経営難で破産してしまった。その後中国人が購入し、マンションに建て替えて売り出し、利益を得ている。日本人であれば、旅館をマンションに建て替えようとは思いつかないだろう。中国人は頭がよくて商売がうまい」と話した。