社員食堂を見た瞬間、
「入社したくなった」と叫んだ就活生
私は「人間の根源欲求である食欲とモチベーションとの相関関係は高い」と考え、本社で最も見晴らしのいい4階に、カフェテリア風の社員食堂をつくりました。
ランチは定食が500円で、半額を会社が負担しています。
この社員食堂は、『三関王』というテレビ番組(関西の「三大」を紹介する地域発見情報番組/主催:日本ケーブルテレビ連盟近畿支部)でも、「関西の三大社員食堂」のひとつとして紹介されました。
かつて、当社の工場が京都府城陽市にあった時代にも食堂はありましたが、今の食堂とは雲泥の差があります。
以前は、お弁当屋さんに箱弁(箱形容器に詰めた弁当)を持ってきてもらい、机を並べ、肩を並べ、冷めた弁当を黙々と食べていました。
社員同士の会話はなく、聞こえてくるのはテレビの音だけ……。これでは仕事の意欲も湧きません。
社員食堂でのランチは、社員同士がコミュニケーションを育む「大切な時間」です。
そして、あたたかい食事をしながら、先輩も後輩も新人もベテランも関係なく、コミュニケーションを育む「大切な空間」です。どこに座るかも自由です。
社員食堂ができたおかげで、ランチは「笑顔と会話が絶えない時間」に変わりました。
ステージにカラオケも常備しているので、夜に懇親会を開いたり、社員の結婚式を行ったりしたこともあります。
就活生にも大変人気で、面接にきた学生から、
「この社員食堂を見て、ヒルトップに入社したくなった」
と言われたこともありました。
社員食堂は単にお腹を満たす場所ではない。
「コミュニケーション」「社員の健康管理」「企業のブランド力向上」など、様々な機能を持った戦略的重要拠点なのです。
今回、年間2000人の見学者が訪れる、鉄工所なのに鉄工所らしくない「HILLTOP」の本社屋や工場、社内の雰囲気を初めて公開しました。ほんの少し覗いてみたい方は、ぜひ第1回連載記事をご覧いただければと思います。