もう1点は、職員の雇用の流動性を高めるため。約2万4000人の職員がいるが、同じエリアで働いていても、在宅は在宅、施設は施設、と互いの交流もなかった。

 しかし、地域本部制にすることで、「今は在宅をやっているけれど本当は施設で働いてみたい」といった、業態をまたいだ人事異動もしやすくなる。昨年からグループ内の別業態への人材マッチングをテストケースで試してみて、良い効果をもたらしたが、合併前は出向扱いだったので、一つの会社になったことで、社内の流動化がもっとしやすくなるだろう。

介護職員の離職率の対策と
外国人ヘルパー採用の目的

――介護業界は離職率が高いことで知られている。何か対策は。

 全体として離職率は16~18%の間だが、新卒の新人については8%台まで減少した。昨年7月に「SOMPOケア ユニバーシティ」という企業内大学を開設したのだが、ここには各施設の居室や浴室の設備が再現されており、新人に対しては、入社直後の2週間、6ヵ月後、1年後など定期的に研修を行っている。こうした能力開発の場があることで、見事に離職率が下がった。

 きちんと育てていくと人材のレベルが上がってくるし、逆に採用しては辞めるという悪循環になると人材の質は下がる。現在月次入社は東京と大阪合わせて100人前後いるのだが、これも徐々に落ち着いてきているので、理想を言えば新卒を増やしていきたい。

――介護業界は離職率が高い一方で、採用難も続いている。外国人の雇用の方針は。

 現在配偶者ビザで働いている職員は約170人おり、その中から外国人の受け入れ講師をしている人を本社に何人か異動させ、外国人受け入れの準備は整えている段階だ。ただし、労働力を補充するために採用するという考えはない。自国に戻ってからもその国の介護事業に就けるような人材を育てる。SOMPOグループのネットワークで働いてもらえるようになればなおよい。