幸い治療の末、子どもを授かったからよいものの、百万円単位の治療費が掛かった上、40代からの育児は体力的にもキツい。
「妻だけが受診していたせいで、治療が遅れた。女性は35歳過ぎてから急激に妊娠しづらくなる。自分がもう少し早く検査していれば、最初の2年間が無駄にはならなかった」と後悔する。
この男性が言うように、女性は先天的な要因がなく、ごく健康でも、加齢が不妊の主たる原因となることは、医学的に証明されている。
35歳からは坂道を転げ落ちるように妊娠しづらくなり、40歳を過ぎると妊孕(にんよう)率(妊娠しやすさ)は20代の4割程度にまで落ちてしまう(下図参照)。