SNS時代を迎え、ブログやフェイスブック等から自身の出来事や情報を発信しやすくなりました。あるブログの内容が良かったので祝福コメントを入れようとした時、好意的にとらえていない人の書き込みを見て、嫌な気持ちになったことはありませんか?そこで今回はネット社会が生み出す心のひずみについて、『ビジネス心理学100本ノック』の著者・榎本博明氏がわかりやすく解説します。
SNS時代を迎え、個人の考えや行動を好きな時間に気軽に発信しやすくなりました。
ところがその内容を見た人たちが心よく思わずイラッとしたり、周りに批判的な言動をしたりといったことが少なくありません。特に細心の注意を払わないまま情報を発信すると、内容によっては攻撃されて炎上したりすることもあります。そこで今回は、SNSの発信者、受け手側双方に共通する「心のひずみ」について事例を交えながら読み解いていくことにしましょう。
【ケース1】
仕事が上手くいくと
SNSで自慢せずにはいられない人
桑原さんは、今日、仕事で大きな成果がありました。なぜなら難攻不落といわれていたA社から、大型の受注を勝ち取ったからです。
彼は礼儀正しく、てきぱきと仕事をこなしていることもあって、部内からはこれまでの努力が報われたと評価されていました。ところが、彼には周囲も知らない、別の顔があったのです。それは、帰宅すると自宅のパソコンからフェイスブック等を通じて、普段の業務活動について画像をつけて情報を毎日発信しているのです。
プロ野球中継も終わった22時過ぎのある日のこと。同期の梶谷さんは、家でリラックスしながらフェイスブックを見ていた時、タイムラインでどこか見覚えのある建物とコメントが流れてきたのを見ました。